
【大佛之香】袖裂人
¥19,800
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【大佛之香】
■ストーリー
涼哥(リャン哥)は足の不自由な男で、同時にスリでもあった。
古くは「剪綹(せんりゅう)」と呼ばれていた。
松白村で、涼哥の“腕がいい”ことを知らぬ者はいない。村人の誰かが村の外で人と揉め事を起こすと、決まって涼哥に頼んで相手に“お灸をすえて”もらった。事が済めば、村人たちは半斤の焼き肉や半箱の緑棒子(安酒)を持って、涼哥に「接風洗塵(労をねぎらう酒席)」を設けるのだった。
涼哥は一人きりで、親もなく、彼女もいない。村の裏手の歪んだ松の木のそばに住んでいた。たまに日雇いの仕事をし、村人たちも「村人の財布には手を出さない」という涼哥の義理堅さを知っていたので、ときどき柴や米、油や塩を差し入れた。
涼哥は口がうまく、いつもにこにこと礼を言った。
この足がどうして不自由になったのかについては、人によって言うことが違った。戦争で脱走兵となり罰を受けたからだとも、裏稼業の現場で捕まって殴られたからだとも言われた。涼哥自身は「長年のリウマチのせいで動きが悪くなっただけだ」と語っていた。
実際、彼の体からはいつも安物の打撲酒と湿布薬の入り混じった匂いが漂っていた。廊下にいたときも、裏庭にいたときも、女湯の脱衣所の外にいたときも、誰もが言葉には出さずとも「涼哥が来た」と分かった。
あるとき、村の若者が村外の娘に惚れた。ところがその娘は別の若旦那に目をつけられており、結局娘は手に入らず、逆に川へ放り込まれてしまった。娘を失い、面子も失った若者は腹に据えかね、供物を持って涼哥に助けを求めに行った。涼哥は二つ返事で承諾し、一番脂ののった焼き肉を楽しげに頬張り、カリカリの皮を噛みしめながら足を引きずって出かけていった……。
その後、涼哥はその若旦那の腰に下げられていた玉の香袋を掠め取ったが、すぐに捕まってしまった。若旦那の家は香料の商いをしており、涼哥の体に染みついた湿布薬の残り香をすぐに嗅ぎ取ったのだ。
涼哥は死んだ。あの歪んだ松の木の下に埋められた。村人たちは何か理不尽なことに出くわすたび、今でもあの松の木に行き、焼肉とビールをもって涼哥と一緒に飲む
■ノート
トップノート:ガルバナム、菖蒲
ミドルノート:檜、ブルータンジー
ラストノート:イリス、パチュリ、パピルス、沈香
■サイズ/規格
30mL/エクストラ ドゥ パルファム
■製造国
中国
■お手入れと取り扱い注意事項
直射日光を避け、温度の安定した場所に保存してください。また、開封後はできるだけ早めに使用をお勧めします。
■発送と注文に関する情報
ご注文から通常5-7営業日以内に発送いたします。配送方法や送料については、商品ページをご確認ください。
■その他の情報
香水は個々の肌質によって香りの感じ方が異なるため、試香の上でご購入いただくことをお勧めします。 商品に関する詳細やご不明な点は、ショップのお問い合わせからお気軽にご連絡ください。